赤帽の引越しの思い出

私が25歳の時、恋人との別れが決まり、それぞれの部屋を探し、いざ引越し。 恋人は車をだしてくれると言ってくれたのですが、 わたしはそれには素直にお願いできませんでした。 インターネットで様々な引越し業者を探すものの、なにせ値段が高い! そこで行き着いたのが「赤帽さん」でした。

一人暮らしの引越しには赤帽、というのがよく知られていることですが、 私はまだ一度も経験したことがなく、心配な事も多かったため、 どのくらいの荷物量なら引き受けてもらえるかなど、インターネットでいろいろと調べました。 そしていざ決断。引越し当日になりました。

恋人は、恋人の友人に手伝ってもらうということで、 それぞれ荷物をまとめ、二つの大きな荷物の山ができました。 赤帽さん到着。優しい笑顔のおじさんでした。 あっというまに私の荷物を赤いトラックに積み込み、恋人とさよならを。 あっというまの出来事でした。

赤帽のおじさんはきっと私たちの関係や、引越しの理由をわかったことでしょう。 けれど車の中ではなにも引越しの理由に触れず楽しい世間話をして、 わたしの気持ちを紛らわせてくれました。 優しくてせつない赤帽さんの思いででした。